うな重は値上げしても肝吸はなくすな!  ~傷つきやすい常連客~

2012/6/29

最近、うなぎの価格が異常高騰しているというニュースを新聞やテレビでよく目にするようになりました。

稚魚(シラスウナギ)の不漁が原因だそうで、卸値は去年の約3倍とのこと。

全国各地のうなぎ屋やスーパーも、販売価格を数百円~1000円程度値上げせざるをえず、一番のかき入れ時である土用の丑の日まであと1カ月に迫った今、どのお店も頭を悩ませているそうです。

 

私がよく利用する上野のうなぎ屋も、とうとう今月、うな重の価格を500円ほど値上げしました。

そのお店は、リーズナブルで美味しいうなぎを出してくれる、ということでリピーターが多く、平日のお昼時はいつもにぎわっています。また、休日は観光客など新規のお客さんも多く訪れる有名店でもあります。

先日、値上げ後に友人とこのうなぎ屋を訪れた時の話。

注文したうな重を食べている途中、あることがきっかけで私はこのお店に「ちょっとがっかり」な気持ちを持ってしまいました。

しかし、全く同じものを注文した友人は全くがっかりしていない様子。むしろ、価格以上の美味しさと大満足のようでした。

つまり、このがっかり感は常連客だけのものらしいのですね・・・。

ということで、ここからはその「常連客限定がっかり感」の要因について詳しく分析をしてみようと思います。

がっかりしたのは値上がりしたから?

確かに、値上げ後に初めてこの店を訪れた新規客は以前の価格を知らないですし、値上げ後も他店と比べたら相対的な安さはキープしているので、価格に対してがっかり感はあまり持たないでしょう。

ただ、価格に関しては、うなぎの高騰はすでにいろいろなメディアで話題になっており値上げはある程度覚悟していたことですし、私も抵抗感はそれほどありませんでした。おそらく他の常連客も覚悟して訪れている以上、価格がそれほどマイナスに働くことはないはずです。

それでは、良いうなぎが仕入れられなくなり味が落ちたから?

いいえ、質が落ちたわけでは決してありません。うなぎはふっくらホクホクで、ひと口食べた瞬間に「うん、これこれ」と井之頭五郎のように心の中でつぶやいてしまう、いつも通りの満足できる味でした。

がっかりの要因は肝吸??

うなぎのいつもの美味しさに満足した後、肝吸を飲もうとおもむろに汁椀のフタを開けた時、その瞬間はやってきました。

いつもならお椀の底にでろっと横たわっているはずのうな肝がどこにも見あたらないのです。

何度のぞいても、透明に澄んだ汁の底には申し訳なさそうに肩を寄せ合うお麩と湯葉だけ。

あわててメニューを見返してみると、なんと!・・・小さな文字で「肝吸に変更の場合、追加料金300円承ります」という記載が・・・。

いや別にですね、肝吸は確かに美味しいですけど、そんなに大好きだったわけではないんです。むしろ、料理が運ばれてくるまではその存在を思い出しもしなかったくらいです。

そんな脇役的存在なはずの肝吸なのに、今日はあのコリコリしたうな肝の食感を楽しめない!いつもあたりまえのように受けていたサービスが今日は300円追加しないと受けられない!と思った途端、もやもやとしたなんともいえないがっかりした気持ちになってしまったのです。

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ライター:神津 洋幸


ストラテジックプランナー、リサーチャー。 Webプロモーションの戦略立案、Web広告効果の分析・オプティマイズ、各種リサーチなどを担当。前職はマーケティングリサーチ会社にて主に広告効果の調査・分析・研究業務に従事。2004年より現職。

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