「応援し甲斐」がファン度を高める  ~ 映画「左様なら」からの考察 ~

2019/10/3

「左様なら」という映画を知っていますか?
 
現在のところ吉祥寺のみの単館上映(今後、全国にて順次公開予定)、メジャー映画のような広告プロモーションも一切していないので、アド論読者のみなさんはご存じない方のほうが多いと思います。
 
この映画、3回4回と繰り返し観に行く熱心なファンが多いことが特徴なのですが、今回のコラムではその要因を考察してみようと思います。
 
まずは映画の簡単な紹介。
- 高校生の由紀は平穏な日々を過ごしていた。ある日、中学からの同級生の綾が由紀に引越すと告げた翌日に突然亡くなる。綾の死をきっかけに、クラスメイト達の人間関係にも思わぬ波紋が広がり、由紀は周囲から距離を置かれるようになるが…。
海辺の町を舞台に美しい映像で切り取られた、次世代の青春群像劇。
監督を務めるのは繊細なタッチで儚く美しい映像を紡ぐ女性監督・石橋夕帆。原作はTwitter・Instagramで若い世代から圧倒的な支持を得ているイラストレーター・ごめん。主演に注目の若手女優・芋生悠と祷キララ。 -
(「左様なら」公式HP https://www.sayounara-film.com/ より)
 
では早速本題。

クラウドファンディングで資金調達

この映画は制作費の一部(または大部分?)をクラウドファンディングによって調達しています。
https://motion-gallery.net/projects/sayounara
(MOTION GALLERY「左様なら」プロジェクト)
 
クラウドファンディングの良いところは「お金を出してでも応援したい」というファンを獲得できること。また、自分の応援でこの商品は世に出るんだ、また、より良いものに進化するんだ、という気持ちを抱かせることができること。
この人たちは、期待を大きく裏切るようなことさえしなければ、実際にサービスがローンチされたときに利用してくれるだけでなく、周りの人たちに積極的にお奨めもしてくれる熱狂的なコアファンになる可能性を秘めています。ローンチをわくわくしながら待っていてくれるファンですので、もしかしたらその期待をローンチ前から周りの人たちに伝播させてくれるかもしれません。
もちろん、クラウドファンディングを実施したからといって希望する出資額が集まるとは限りません。ケースによってバラつきはあるものの、クラウドファンディングの成功率は大よそ30%前後といわれています。
今回は「人気イラストレーターごめんの原作を実写化することへの期待感」「メジャーでも全くの無名でもなく自分の応援が届いていることが実感しやすいキャスト陣」などといったいくつかの「お金を出してでも応援したくなる要素」がファンディングの成功を後押しした一因と考えています。

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ライター:神津 洋幸


ストラテジックプランナー、リサーチャー。 Webプロモーションの戦略立案、Web広告効果の分析・オプティマイズ、各種リサーチなどを担当。前職はマーケティングリサーチ会社にて主に広告効果の調査・分析・研究業務に従事。2004年より現職。

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