運用型CREによる日経BP様のWebCM事例
GMO PlayAdの藤村です。前回(https://ad-ron.jp/?p=14341)は、弊社の制作法の一部をご覧になっていただきました。今回は、実際のその取り組みの事例を紹介いたします。
日経BPさまが運営する「日経xTECH(IT、自動車、電子・機械、建築などさまざまな産業に携わる全ての技術者とビジネスリーダーに向けた技術系デジタルメディア)」(https://tech.nikkeibp.co.jp/)にて、運用型クリエイティブを実施しております。
簡単な与件は、以下となります。
サービス名:日経xTECH
配信 :MicroAd BLADE
本数 :目的別に3本※
KPI :完全視聴率
目的 :活用頻度の向上や会員登録促進
配信期間 :7月後半から9月
※以下3つのWebCMを制作
・無料会員登録動画…無料会員へのアップセルを促す役割
・有料会員登録動画…有料会員へのアップセルを促す役割
・アクティブ化動画…一定期間来訪していない有料会員に対して、再来訪を促す役割
■改善例<無料会員登録動画>
運用型クリエイティブでの、制作・改善例です。
長さは15秒。初動の配信期間は約2週間です。上記は、25%毎にシーンを分解し、その時の再生率を出しています。MicroAd BLADEの平均再生率は、25%再生率が約40%、100%再生率が約10%です。初動から媒体平均は超えているものの、開始3〜4秒で50%以上が離脱していることを課題として捉えました。理由としては、サービスのオファー(メリット)が描かれているシーンは5秒からなので、そのシーンを見てもらわないと届けたいメッセージがユーザーに伝わらず、態度変容を起こしてもらうきっかけを作れないからです。
では、次に改善を目指したクリエイティブをご覧ください。
課題のあった25%再生率を上げるために、インパクトのある映像を1.5秒以内に挿入。続く映像もテンポのよいものにしました。その他の変更点は、
・前後合計で4秒間あったメディア名をラストカットの1.5秒に短縮
・ファーストビューで目を引くように文字色を一部変更
・常に左上にロゴを表示し、メディア名を見続けてもらい記憶に残す
・下部にオファーとなる映像を入れ続ける
25%再生率が約13ポイント上昇し58.9%、100%再生率が約10ポイント上昇しほぼ2倍の21.2%に改善しました。
現在は、50%〜70%の再生率の底上げのための施策を行なっております。
このように、弊社がクライアントさまと取り組んでいる興味・関心層向けの運用型クリエイティブは、一つのWebCMをシーンごとに分解し、改善点を洗い出し、施策を繰り返す手順で行なっております。ひとつのWebCMの売り切り、という考えではなく、運用を前提として制作し、クリエイティブのコンサルティングを含めて広告戦略を立てております。

-
ライター:藤村 宰
広告代理店、広告制作プロダクションMDR(前身:マドラ)を経て、2017年GMO NIKKO株式会社へ入社。2018年GMO PlayAd株式会社へ参画。WebCMプランナー/コピーライター。メディア特性を加味したWebCM制作/設計を行う。