表参道デートができる男性は上級者?位置情報で見るクリスマス・イルミネーション

12月に入り、各地でイルミネーションの点灯式も行われ、あっという間にクリスマスムードになってきました。今年のクリスマスデートの予定は、もう決まりましたか?
海外のクリスマスは、家で家族と過ごすのが当たり前ですが、日本ではクリスマスショッピングのプロモーションに加えて、どのレストランでも豪華なクリスマス限定コースを提供しています。ロマンチックな夜のために多くの企業がデートに役立つキャンペーンやイベント企画しています。

そんな中、毎年この時期になると、テレビでも人気スポットが紹介されるクリスマス・イルミネーション。「選択肢が多くて選べない!」というあなたのために、広告マーケッターらしい選び方で、あなたに合ったクリスマスデートプランを組んでみてはいかがでしょうか。

都内にもいくつか有名スポットはあり、今ちょうど東京ミッドタウンでもモエ・エ・シャンドンのイベントがイルミネーションスポットの隣で行われていますが、マーケティングの観点からは、次のような点が気になるところです。
この時期にイルミネーションスポット周辺でどれくらい人が増えているのか?それはどういう人たちなのか?また、どこからどういう状況で来ている人たちなのか?普段あまり来ないと人たちを惹きつけて、それ以降もそのエリアへのリピーターとして来てもらえたら商業施設などにとってはとても嬉しい話です。

そんな疑問について、スマートフォンの位置情報データを使って2016年のイルミネーション時期の生活者動向を分析し、今年のクリスマスシーズンのビジネスチャンスについて、予想してみたいと思います。今回はシナラシステムズジャパン株式会社 マーケティング・ディレクターの高山靖弘氏にクリスマスのロケーションのデータのご提供と分析を行っていただきました。

 

体験としてのイルミネーションによる集客力

必ずしもイルミネーションによって人が増えているとは限りません。実はエリアによってパターンが異なります。ここで見るのは実数ベースの規模ではなく、増減率です。例えば表参道やお台場は、恵比寿の3倍近くの人たちが訪れていますが、あくまでイルミネーションの期間中に普段と比べてどれくらい増えているのかという点を検証していきます。
以下のグラフは、4つの有名なイルミネーションスポット周辺にいたユーザーのボリュームを対象期間全体で100%にしたとき、週毎の分布を表したものになります。

恵比寿ガーデンプレイスとカレッタ汐留は、共にイルミネーション開始週からユーザー数が増えているのに対して、表参道は緩やかな上昇、アクアシティお台場は一時的にやや下がっていることがわかります。また、クリスマスの週に関しても、恵比寿ガーデンプレイスとカレッタ汐留は大幅に人数が増えている一方で、表参道とお台場はそこまで上昇していません。このパターンの違いには、各エリアの特徴とイルミネーションの方向性が反映されています。

恵比寿ガーデンプレイスとカレッタ汐留は、ビジネスパーソンが多いエリアであるため、大勢の人が食事や買い物のついでに通る場所ではありませんが、イルミネーションを「スペクタクル」として提供しています。恵比寿ガーデンプレイスの場合は、毎年恒例のレッドカーペット、そして何よりもバカラ・シャンデリアが、訪れる人に高級感溢れる空間を提供してくれます。カレッタ汐留は2016年に『カノン・ダジュール』と題して、オリジナル楽曲とイルミネーションの組み合わせを通じて来訪者を魅了します。

共通点としては、単に見て美しい「風景」としてだけでなく、何かしら他にはない「体験」を提供しており、その結果イルミネーション期間、そしてクリスマスの週に大勢の人を惹きつけていることが予想されます。

一方で、表参道とお台場は、いずれも日常的に遠くから人を呼び寄せる力のあるエリアです。違いは表参道が「近場レジャー」で、お台場が「遠出レジャー」といったところでしょうか。いずれも差分だけを見ると、イルミネーションでそこまで人を増やせてはいないのですが、普段から周辺で活動している人以外も、ショッピングやレジャー目的で多数訪れるため、イルミネーション時期とそれ以外の差があまりないのが実態です。

 

集客の原動力はクリスマスイブ、キーワードは「デート」と「男性」

では次に日別推移を見てみましょう。

実際に12月の日別推移を見てみると、まずはイルミネーション期間中、恵比寿ガーデンプレイス、カレッタ汐留、アクアシティお台場の3スポットは週末に山を迎えていることがわかります。一方で、表参道はやはり日常的な近場レジャーとして、平日でも訪問者が多く、そこまで週末に大きな山がありません。
また、前者の3スポットは、いずれもクリスマスイブにピークを迎えており、やはり訪問者数増加の因子は、イルミネーション単体というより、クリスマスイブ、そして2016年はそれが土曜日であったことが主な理由でしょう。

一方で、表参道だけクリスマスイブに若干来訪者数が下がっているのですが、以下の要因が考えられます。

① 表参道のイルミネーションは、それが目的ではなく、ショッピング後の「ついで見」や「ながら見」が多い
② 表参道は年に1回の大切な夜を過ごすデートスポットというより、ショッピングエリアとしてのイメージが強い
③ 表参道は男性にとって、わざわざ外出するエリアとしてのマインドシェアが低く、男性がデートの場所を決める際に候補として上がってこない

3点目のポイントについては、エリア毎のデモグラ構成比を比較して見ても、表参道の女性比率が最も高いことがわかります。日常的な集客力の観点からはまったく問題ありませんが、クリスマスの集客力という観点からは、男性の囲い込みとデートスポットとしての魅力を上げる余地はありそうです。

 

クリスマスイブは、普段周辺エリアにいない人たちが来ている!

ここからは、イルミネーションの質的な集客効果、つまり周辺エリアに普段いない人たちがどれくらい呼び寄せられているのか、そしてそれがどのような人たちなのかについて検証していきます。

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ライター:アド論 編集部


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