アドテック東京 2017(後編)2日目のカンファレンス

アドテック東京 2017が10月17日と18日の2日間で開催されました。出展ブースや1日目のカンファレンス内容は下記より見てみてください。

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(前編へリンク)

今回は2日目のカンファレンス内容を紹介します。

【サステイナブルなブランドを育み、ブランドを育む人を育てるために(Keynote4)】

■登壇者:Office WaDa 和田 浩子氏

和田氏は日本人で初めて、アメリカのプロクター・アンド・ギャンブル社(以下P&G)のヴァイス・プレジデントになり、現在の日本を代表するマーケターを育ててきた人です。その和田氏からマーケティングとマーケターを育てる方法について伺いました。

■ブランドと人材育成

マザーグースの歌に「The house that Jack built」というものがあります。
「This is the house that Jack built.」から始まり、「This is the malt That lay in the house that Jack built.  This is the rat, That ate the malt That lay in the house that Jack built.」と歌詞を重ねていく歌です。ブランドも同じことが言えると思います。HouseはブランドでJackは人です。ブランドは、それを作る人がいないと成り立ちません。
ブランドマネジメントはP&Gが発明したものだといわれていますが、これはあくまでも手法であり、それを実行する人がいないと成り立たず、人材育成が重要です。
なぜP&Gが180年間も潰れなかったのかというと、会社が直面する問題に対して解決する人がいたからです。危機に陥っても、解決できる人がいるから、会社は潰れないのです。

■ブランドマネジメントとは

ブランドマネージャーの業務範囲は「ブランドを育成する仕組み」「ブランドごとの売上、利益の責任」など全ての分野の戦略・立案です。利益の責任は営業ではなく、ブランドマネージャーにあると考えています。営業担当が追っている売上は、商品が倉庫に入るまでです。消費者に直接訴えかけるのはマーケティング担当の仕事です。

■マーケティングの最初の一歩

マーケティングで大切なことはエンドユーザーを理解すること、次に自社、他社を理解することです。根幹はエンドユーザーの理解です。マーケティングが成功すると、人々の生活を変えることになります。すると今度は生活が変わったエンドユーザーの理解が必要になります。そうして常にエンドユーザーを理解し続けることが大切なのです。他のブランドを使っているユーザーを自分のブランドに来てもらう、ブランドを変えるに値する価値を提供する、需要の創造が必要です。

■Q&A

Q:人を選ぶ基準は何か?
A:会社のDNAに合って、風や色を感じる人を選びます。なので書類だけでなく、直接人に会わないと分かりません。集団面接でも良いので、人と直接会える環境を持つことが大切だと考えています。

Q:デジタルの広告をどう考えているか
A:システムを頭から理解して、並列に扱うことが大切です。戦略のフィルタを通して見るので、デジタルかどうかは関係ないです。

【PRの視点からマス、デジタルの広告を考える(B-6カンファレンス)】

■登壇者
株式会社NewsTV 杉浦 健太氏
資生堂ジャパン株式会社 音部 大輔氏
近畿日本鉄道株式会社 能川 一太氏
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 竹内 早穂子氏

■なぜアドテックでPRのセッションを実施するのか

オンライン広告やSNSが普及していく中で、情報の作り方や流通の仕方が変わってきています。自社の商品にどういうニュース性を付けるか、どういう情報の付加価値を付けてコミュニケーションしていくかといった、PRの視点を持ったコミュニケーションの方法について聞いてきました。

■「PR」の位置づけ「広告」との役割、有り方の違い

能川氏:PRと広告を分けて考えていること自体、古い考え方だと思います。担当領域は曖昧になってきており、特にSNSは分けることが非常に困難です。
広告とPRが連携した事例を紹介します。「しまかぜ」という特急列車の発表時はまず広報部で現物が無い状態で、パースやスペックの情報でリリースと記者会見を行いました。ニュースに取り上げられることで、認知と信頼性を得ました。その後、車両ができたタイミングで、宣伝部主催で一般の方を呼んだ試乗会を数十回実施しました。TV、新聞で取り上げられ、さらに一般の方のSNSなどでも拡散してもらいました。
発表に合わせて「おかげさまを伝えよう」キャンペーンというものも実施しました。
近畿日本鉄道は、伊勢神宮や志摩観光ホテルなどの近くを走っています。伊勢神宮はお願い事をする場所ではなく、感謝を伝える場所なので、その啓蒙も含め大切な人に手紙を書いてもらい、その手紙を、志摩観光ホテルに泊まって、食事の時にサプライズで渡すというものです。この時は新聞広告と交通広告を出稿しました。手紙を書くというのはハードルが高いので、当初は応募が集まらないのではないかという懸念もあったのですが、結果的に600組から応募がありました。このように宣伝とPRの境界の無いような取り組みを行っています。

竹内氏:まずはこちらの事例をご覧ください。

■Digitalized Worldさらなるデジタル化へ

こちらはローマ法王の即位式の様子を2005年と2013年で比較したものです。
2005年がいわゆるPRの姿です。報道陣を呼び、そこに来た人が写真やメモを取り、彼らの媒体で情報発信していきます。2013年は多くの人がスマホを持ち撮影しています。今は簡単に情報発信が可能になっており、皆さんがジャーナリストになれる時代です。

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ライター:アド論 編集部


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