半分以上の広告がそもそも視界に入ってない?DSPにおける視認率(InView%)を検証してみた。
vCPM(ビューアブルCPM)の時代が到来している
インターネット広告の評価指標として視認率・視認時間が注目されております。
TVCMなどのマス広告と比較するとクリック・CVなどの指標が見られる分、「計測ができるメディア」としてインターネット広告は評価されていました。
ただ、実際に配信した広告が”何人にリーチしているのか”という観点では、これまで計測が困難でした。
ディスプレイ広告や動画広告の多くは、CPM(1000回表示あたりの単価)で取引されており、実際に通信は行き交い、広告の表示自体はされているものの、その広告がユーザーの視界に入っていることは保証されてはおりませんでした。
米国ではブランディング広告における掲載基準において視認率の保証を必須としたり、Non Human Traffic(Botなどの不純物)を除外する目的で、導入が進められてきております。
では、日本のRTB市場における広告の視認率はいかほどなのでしょうか。今回は媒体として視認率の計測を行っているDSPを活用し、数値を見ていきたいと思います。
DSPにおける視認率は思ったよりも低い現状
それではDSPで配信した結果の視認率を見てみましょう。こちらのキャンペーンは複数の広告主・配信手法合算となっております。またダイレクトレスポンスを目的とした配信が多く、視認率による運用調整をしていない状態と認識いただければと思います。
視認率20%-29%の配信先が全体のインプレッションの40%を占めております。この配信先においてはインプレッションの1/3が実際には見られていないということになりますので、無駄なインプレッションが発生してしまっている状況です。
しかし、ダイレクトレスポンスの効果があっていれば問題無いという意見もあるかと思いますので、視認率がどうパフォーマンスに影響があるのかを見ていきましょう。

-
ライター:アド論 編集部