人とテクノロジーの共存(Vol.3:投資配分予測モデルとの実績比較)

2017/7/20

「人とテクノロジーの共存」がテーマの連載3回目となります。
引き続き、ブレインパッド社(以下BP)、GMOインターネット次世代研究室(次研)、GMO NIKKO社(NK)の3社協働で取り組んだ『広告費の最適な投資配分を導きだすモデルを作る』PJTの話になります。

前回の記事はこちらです。
http://ad-ron.jp/?p=11970

今回は、作成したモデルとコンサルの予算配分どちらの精度が高いのかをテストした結果の一部をご紹介します。

■テスト手順
『モデルの予算配分通りに運用した結果のCPAがコンサルの予算配分時より改善している状態』を成功状態と定義してテストを実施しました。

テストの手順は以下のとおりです。
①モデルを用いて予算配分を出力
②コンサルがモデルの予算配分通りに運用
③コンサルの予算配分で運用した期間(図1のa)とモデルの予算配分で運用した期間(図1のb)の予算配分と実績を比較

(図1)テストのイメージ
なお、予算配分は以下の粒度で行われました。
・媒体:Google,Yahoo!
・デバイス:PC,SP,Tablet
・メニュー:検索_ブランド,検索_一般,ディスプレイ_リマケ,ディスプレイ_リマケ以外
※メニューは広告キャンペーンをカテゴライズしてまとめたもの

■テスト結果
テスト中の案件の中から今回はエンタメ案件の結果をご紹介します。
実施メニューはGoogleとYahoo!の検索_一般のみとなります。

(表1)  コンサルとモデルの予算配分と配信実績

まずは予算配分の比較です。
結果としてはコンサルの予算配分(※1)とモデルの予算配分(※2)はほとんど変わらないというものでした。(モデルの予算配分だと全体予算の3%程をGoogleにアロケーションしたほうが良いという出力結果)。

次に、実際の配信実績の比較です。
モデル使用前は予算配分計画(※1)と配信実績(※3)が近しいのに対して、モデル使用後は予算配分計画(※2)と配信実績(※4)が大きく乖離している結果となりました。この乖離に関しては、その他運用条件により、モデルの予算配分通りに配信できなかったことが要因となります。(テストの前提が、、、)

最後にCPAの比較ですが、モデル使用前と比較してモデル使用後はCPAが15%程上昇していました。モデル通りに運用できなかったことがCPA上昇に寄与したのかもしれません。(継続検証します。)

 ■結果をどう捉えるか
今回紹介したテスト案件は弊社のミドルクラスのコンサルが予算配分と運用を行っている案件でした。よって、この結果は『モデルの予算配分精度=ミドルクラスのコンサルレベル』といえる可能性があるのではないかと考えています。
まだテストを始めたばかりなので、今後はテストの案件数を増やしていくだとか、検索以外のメニューを含んだ複雑な予算配分を試すだとか、検証しなければいけないことは多々ありますが、もしモデルの予算配分精度が高い、信頼がおけるものだと証明することができれば、

①組織としての予算配分精度の担保、
②最適予算配分から乖離している運用状態へアラートを出すことができる、
③予算配分の作成時間を短縮することにより運用・分析・施策立案へより多くの時間を投資できる、

といった代理店・広告主様双方にとってメリットがあるツールになるのではないかと思います。
引き続きテストを継続しているので、続報については本連載でご紹介していきます。

 ■今後の連載について
こちらの記事は5本の連載としてお送りしています。
1回目:概要、出稿データ例
2回目:作ったモデルの紹介
3回目:モデルを使っているコンサルVS使っていないコンサルで戦ってみました①(イマココ)
4回目:モデルを使っているコンサルVS使っていないコンサルで戦ってみました②
5回目:テクノロジーの広告活用の未来についての対談(BP、次研、NK)

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ライター:岸田 圭介


立教大学 現代心理学部卒業。コンサルティング本部ストラテジック部所属。 
新卒としてGMO NIKKO株式会社へ入社。主にリスティング広告の運用、分析、改善施策の提案などの業務に従事。
毎日、一生懸命頑張っております。

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