今こそ整理したい「DMP」の機能と分類

2016/7/14

DMPは結局何ができるのか?

DMP(Data Management Platform)は文字通り読み取ると、データを統合管理するためのツールです。この言葉自体はかなり市場に浸透した印象がありますが、実際何ができるツールなのか説明できる人はごく少数なのではないかと思います。

DMPを名乗るツールを調べてみても、それぞれ似ている部分もあれば全く違う部分もあり、何をもってDMPと呼ぶことができるのかはいまだに定義しにくい部分があります。DMPを並べて比べてみたつもりが、よく見ると機能が全く違っていて戸惑ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

加えて、DMP=ツール・インフラ、というイメージが先行し、一つ入れれば万能だとか、一度決めたらほかのDMPは選べないと思われがちです。

DMPとしてひとくくりにされてはいますが、現状は一つのDMPで、DMPに期待される全機能を網羅できているものはないと言っていい状況です。今回は各種のDMPを「機能」を基に分類してみたいと思います。

一般的にDMPに期待される機能挿絵04

DMPの分類

DMPをごく簡単に分類すると下記の3種類に分けられるのではないかと思います。

CRM系DMP
データの分析を重視し、既存顧客とのコミュニケーションに強みがあるDMPです。データを取り込み統合するだけでなく、顧客分析を行うのが大きな特徴です。DMPの中では最もシェアが大きく、「DMP」と聞くとCRM系DMPを連想する方が多いと思います。できる施策はツールによりますが、主にメール配信やランディングページ最適化(LPO)に活用されることが多いです。

広告系DMP
多数の広告媒体との連携を強みにし、既存顧客に加え新規顧客の開拓にも対応するDMPです。また、CRM系DMPと比べると導入・実装の工数が抑えられるのも特徴です。高度な顧客分析は苦手とするものも多いですが、新規顧客獲得に課題がある企業では、CRM系DMPよりも安価で幅広い施策が可能になります。

外部データ保有DMP
3rdパーティデータを多数保有しており、それらを活用して顧客分析や広告配信のサービスを提供しているDMPです。従来「オープンDMP」「パブリックDMP」と呼ばれてきたものと同義です。自社のデータ(1stパーティデータ)を組み合わせず単体で使うことができ、その場合は導入工数が特にかかりません。

挿絵05

それぞれのタイプで得意とする領域が異なっているため、DMPを選定するときには目的に応じて適切なDMPを選ぶ必要があります。

これからのDMP活用

データ活用をつきつめていくと、希望する施策が1つのDMPだけでは実現できない場合もあります。その場合は2つ以上のDMPを組み合わせて使うことも必要です。

実際弊社で広告運用を担当させていただいているお客様でも、複数のDMPを導入しているという企業が増えてきたように感じます。例えば、最初は顧客管理のためにCRM系DMPを導入したものの、新規顧客獲得の施策が十分にできないため、広告系DMPをプラグイン的に使うというケースが見られます。自社のデータの活用に限界を感じたときに、外部データ保有DMPでデータ量を補うという方法も考えられます。

本来、各種のツールの導入は「ツールを入れたい」という考えではなく、自社が抱える何かしらの課題からスタートするはずです。DMPという単語に惑わされるのではなく、必要としている機能を吟味して、自社に最も合っているDMPを選定することで、本当に有効なデータ活用が可能になるのではないかと思います。

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ライター:石川 裕絵


GMO NIKKO株式会社 アドテクノロジー部 データマネジメントグループ所属。
東京大学文学部卒業。2014年に新卒で入社後、SEM運用を経てプライベートDMPなどの
提供を通じ、企業のユーザーに合わせた最適なコミュニケーションを実現する、
マーケティング施策の戦略立案と実行を担当。

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