Yahoo! JAPAN、SIGNAL、GMO NIKKO 鼎談企画「データ活用の現状とこれから」

2016/5/24

 

先日のSIGNAL社治田さんの寄稿に引き続き、今回はマーケティングにおける「データ活用の現状とこれから」について、Yahoo! JAPAN 三上さんを交え議論を交わしていきます。

 

Yahoo! JAPANのビッグデータの優位性

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SIGNAL株式会社 治田氏

 

治田:
早速ですが、ファーストパーティデータを使ったほうがいいというところのポイントとして、前回のコラムで3つ書きました。もう一度おさらいすると
(1) 見込み顧客の拡大
(2) コンバージョンに至る時間軸の短縮
(3) 既存顧客へのアプローチ

というところを書かせて頂きました。

今日の鼎談では、上記を踏まえてYahoo! JAPANの膨大かつ精緻なデータと、そのデータとクライアントデータを活用したGMO NIKKOのコンサルテーションを軸に、話を進めたいと思います。
まずいきなり単刀直入に切り込みますが、Yahoo! JAPANのデータって膨大かつ精密じゃないですか。

 

三上:
はい。

 

治田:
ですので、そこは私のコラムでも書いた「見込み顧客」を見つける上では圧倒的な優位性があると思っていますが、どうでしょうか?

 

三上:
おっしゃるとおりです。PV数も日本最大級となり、ログイン率も上がってきております。ユーザーが能動的に入れているデータとしても、他のメディアさんよりは、精緻なデータが取れているのではないかと思います。
あとは、Yahoo! JAPAN は、ポータルメディアとして特異なポジションを確立しております。さらに複数サービスをまたいで使用されており、そこにあるデータの種類だったり、深さ、量というのも、世界でもあまり例を見ないレベルなのではないかなと思っています。
そういうデータを基にした見込み顧客向けの広告、いわゆる類似ユーザーや拡張配信というのは、ターゲティング精度も、ボリュームも高いレベルにあると考えています。

 

治田:
ここで冨岡さんにお聞きしたいのが、今いろんなDSPを扱われてるじゃないですか。DSPが日本に出てきた当初、一番注目を浴びたのはLookalike、いわゆる類似ユーザーへの配信だと思うのですが、その精度って、正直いかがでした?

 

冨岡:
当初は期待外れでした。ただ、今はファーストパーティデータの活用によって、コミュニケーションターゲティングの「精度を上げていけるものだ」と捉える事ができました。そのきっかけは、FacebookのCustom Audience Targetingでした。
ファーストパーティデータを使って配信したら、拡張の精度が全然違いました。やはり、使うデータによって精度に差はでるなと実感しました。

 

治田:
結局、類似配信を実施する上で重要になる、インターネットユーザーのキャラクター付けが、普通のサードパーティデータだけだと弱いですよね。
だからそういう、「このユーザーはどういうのに興味がありそうか」っていうことを、把握できるメディアって、実はYahoo! JAPANしかないのではないかと個人的に思ってます。
スポーツファンならYahoo!スポーツ。Yahoo!スポーツ 見てるのであれば、やっぱりスポーツに興味があるし。あと、Yahoo!トラベルとか、Yahoo!自動車とかいわゆるポータルサイトでありながら、それぞれのバーティカルコンテンツがバーティカルメディアクラスのパワーがあるというところが、実はすごい特徴的ですよね。

 

冨岡:
それは確かに同感ですね。ディスプレイ広告で配信レポートを見ますよね。他のDSPやアドネットワークの配信先レポートを見ると、結局、配信上位のメディアは、まとめサイトやゴシップニュースメディアだったりと、メディアとしての傾向はなく、多くのユーザーが見ていたメディアジャンルなんですね。ユーザーのキャラクターの色付けが弱いというのは、おっしゃるとおりなんじゃないかなと思いますね。

 

治田:
そうですよね。やはりそこが、サードパーティデータを使って配信を精緻化するっていう面でも、日本マーケットはまだまだ遅れを取っていると思いましたし、かつそのファーストパーティデータをサードパーティデータと掛け合わせるというのもなかなか難しかったですからね。
今回Yahoo! DMPが、企業のファーストパーティデータを取り込んで、Yahoo! JAPANのサードパーティデータと掛け合わせて分析することができるっていうのは、そういう意味で革新的なプロダクトになるんじゃないかなと思っています。

 

三上:
そうですね。どんなに精緻なデータでも、ファーストパーティとサードパーティのデータが掛けあわせないと意味がない。ファーストパーティの一定範囲でも精緻なデータに、Yahoo! JAPANの幅広いデータを掛け合わせて分析することでとても価値のあるものになります。

 

治田:
確かにそのとおりですね。で、ここから、冨岡さんにぜひ聞きたいとこなんですけど、それだけ膨大なデータがあって、さらに精密で、もう桁が違うんだよっていう、そういうデータを使える。それをファーストパーティデータと掛け合わせるときに、その掛け合わせ方ってやっぱりあると思うんですよ。
例えば会員データっていうのをどういう切り口でモチベーションごとに分類するかが、エージェンシーさんの手腕によるところだと思うんですけど。
実際今、どのような形でクライアントさんがお持ちのファーストパーティデータをセグメント化しているのかなど、貴社では今どう取り組まれいるのかを聞きたいです。

 

冨岡:
まず、データをしっかり取得できていなかったり、カテゴライズできていないクライアントさんがまだまだ多いですね。データの整い具合によって広告展開のバリエーションが違います。購入回数、購入単価、購入日でもセグメンテーションできますし、複数商品を展開している場合は商品で、そしてもちろん顧客属性でもセグメンテーションできます。
ただ、より細かく、より複数の要素を使って分類し過ぎると、結局、ファーストパーティデータにはボリュームに限りがあるので、施策インパクトは小さいものになってしまいます。

 

治田:
量と質のバランス感って、どんな運用方法でも絶対に出てくる課題じゃないですか。CRMデータってどう切るか、どう分けるか。それは男、女でもいいし、世代でもいいし。地域でも。まあざっくり分けてもいろんな方法がありますね。
じゃあどういう分け方が、ユーザーの性格なり、モチベーションの傾向を表すのかって、やっぱり切り方に表れると思うんですよ。そこら辺で失敗した話とか、成功した話とか何かあったりします?

 

冨岡:
そうですね。凝って切り過ぎちゃうと、逆にうまくいかないってパターンのほうが多かったですね。成功例をあげると、ウェブでコンバージョンした後に、リアルの店舗に来店して、本契約するサービスの企業の場合は、本契約に至ったユーザーデータを活用し、新規拡張配信したケースは効果が良く、データの質の違いを感じます。シンプルな展開です。

 

三上:
それも、コンバージョンに至るまでのステップがありますよね。例えばオンライン上だけではなくオフラインまで踏み込んだときに、オンライン上ではコンバージョンユーザーだがオフラインではまだ契約ユーザーでない場合、未契約ユーザーを、ウェブの回遊上でリテンションし、契約に至るまで押し上げる施策もできます。
休眠ユーザーを、本当に休眠ユーザーなのか、顧客にできるユーザーなのか見分ける。ウェブ上だけではなく、オフラインを含めた様々な観点で見ていき、施策を講じると、反応がまた違ってくると思います。

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ライター:アド論 編集部


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