「購買ファネル」別 SimilarWebを使ったリスティング広告のキーワード攻略

2016/3/30

リスティング広告(ここでは検索連動型広告)における、ユーザーの購買ファネルごとに対するキーワード戦略とその施策について紹介します。ファネル別に分類したキーワード群ごとに役割を定め、ユーザーの購買までの意識レベルごとにアプローチを最適化する事で、競合他社の広告と比べ多くのトラフィックを獲得することができます。

 

本文では、最適化を行う際に活用しているマーケティングツールである「SimilarWeb」の特性や、実際にキーワード分析・追加を行った参考事例についてご紹介しています。

今回はリスティング広告(ここでは検索連動型広告)における、ユーザーの購買ファネルごとに対するキーワード戦略とその施策ついて紹介します。

リターゲティング広告などでは、ユーザーの興味関心度の度合い別にリストを分けることで、購買ファネルに基づいた単価調整や、クリエイティブ訴求の出し分けを行う施策が当たり前になりつつありますが、この戦略はリスティング広告にも転用できます。

■「購買ファネル」に基づくキーワード戦略

 

今回は「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入・申込」という4段階の購買ファネルごとにキーワードを分類していきます。以下にユーザーインサイトを捉えた上で、考えられる代表的な掛け合せキーワードを記載します。

1.認知:とは、意味、詳細、どんな、どう、使い方、etc

2.興味・関心:体験、経験談、種類、ランキング、初めて、etc

3.比較・検討:比較、業者、選び方 、オススメ、口コミ、人気、etc

4.購入・申込:シミュレーション、価格、見積り、格安、注文、etc

一般的に、キーワードの分類はファネルではなく同一キーワード群として分けていくことが多いですが、上記のようにファネル別に分類したキーワード群ごとに役割を定め、ユーザーの購買までの意識レベルごとにアプローチを最適化する事で競合他社の広告よりも広告文及びコンテンツのマッチ度が上がり、結果、より多くのトラフィックを獲得することができます。

例えば、「花」を扱うECサイトの場合、

「花 プレゼント 種類」であればユーザーはまだ興味・関心ファネルなため、「花をプレゼントするメリット」などを訴求し、比較・検討ファネルや購入・申込ファネルに遷移させることが重要になります。「花 プレゼント 価格」であれば購入・申込ファネルなため、「今なら送料無料」などを訴求し、コンバージョンまで誘導するとよいでしょう。

そしてこの分類をした上で、最適化を行う際に活用しているマーケティングツールが「SimilarWeb」です。

■「購入ファネル」のキーワードを分析

 

「SimilarWeb」とは、予め承諾を取っている一般ユーザーの膨大なWeb行動データをもとに、他のツールでは見ることができない、自社と競合を比較したサイトトラフィックデータや、キーワードリファラデータなど、自社サイトのアクセス状態を俯瞰して可視化することができる、Webサイト分析ツールです。

詳細な使い方は割愛しますが、検索クエリから先ほど分類したキーワードの競合とのシェア率を比較することで、どのファネルに注力すべきか分析することができます。

以下のように3社で「比較」を含む検索クエリのシェア率を見るとA社が他社に比べて、高いことが分かります。

しかし、「価格」を含む検索クエリのシェア率を見るとB社を下回っていることが分かります。

つまり、比較・検討ファネルのユーザーは多く訪れているのに、購入・申込ファネルのユーザーが少ないことが分かります。A社は、比較・検討ファネルのユーザー対して購入・申込ファネルに遷移させる訴求を行い購入ファネルのキーワードを追加・強化することが必要です。
逆に、B社であれば、比較・検討ファネルのキーワードを追加・強化することで購入・申込ファネルに遷移するユーザーが増え、コンバージョンを伸ばすことができるということが分かります。

■「購入・申込ファネル」におけるキーワード追加の参考事例

 

「SimilarWeb」では、シェア率を分析するだけでなく、競合サイトや自社サイトの検索クエリ・出稿キーワードを確認することができます。A社のように、購入・申込ファネルに注力すべき案件で、競合に流れていた購入・申込ファネルのキーワードを「SimilarWeb」で抽出・追加した結果、コンバージョン数を1.5倍と大幅に増加することができました。

■購買ファネルの上位(興味・関心)を意識した施策が重要!

 

上記の事例で分かるように、購買ファネルを意識したファネル段階ごとの検索キーワードの掛け合わせ方や、そのキーワードの役割を理解した上で、キーワード設定と広告文の最適化を行うことは、競合他社のシェアを奪い、コンバージョン最大化のためのとても重要な戦略ポイントとなります。

リスティング広告は、一般的に、よりアクションに近いファネルへの広告配信と理解されています。ただ、シェアを争う競合他社に勝り、より多くのアクション数を獲得するためには、興味・関心などの上位の購買ファネルに対する施策に注力することがとても重要です。上位ファネル階層は、「コンバージョン率の低下」、「評価が困難」などの理由から注力している案件は多くありません。しかし、競争が少なくオーディエンスが多いというメリットもあります。長期的にマーケティングの効果を上げ続ける企業は、購買ファネル上位部分を疎かにしていません。他社が未開拓の領域こそ、注力することが重要なのではないでしょうか。

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ライター:吉田 一貴


GMO NIKKO株式会社デジタルマーケティング本部コンサルティング部所属。
立命館大学 情報理工学部卒業。2015年に新卒として入社。
リスティング広告を始めとする運用型広告の、コンサルタントとして従事。

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